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MBA1年生最初の授業「Communication」

*本ブログは学校の公式見解を述べるものではありません。また、IESEdiversityを重んじる校風であり、IESE生内でも様々な感想や意見を持つ人がいます。あくまでもそんなIESE生の一個人の感想として読んでいただけたら幸いです。

 

¡Hola! 初めまして、Class of 2023MOです。レジャー企業に計8年間務め、現在は私費休職でIESEに留学しています。先日Mid-term Examが終わって一息つくタイミングなので、ここまでの振り返りも兼ねてブログを書かかせていただいております。IESEといえばケースメソッドのイメージが強いと思いますが、本記事では個人的に学びの多かった「Communication」コースについて振り返って紹介します。

 

Communicationコースとは?

Communicationは本格的にケースメソッドの授業が始まる前に開講される授業で、私たちClass of 2023は、92週目から9月末までの約1ヶ月間にわたって受講しました。この期間は、他にもキャリア関連のイベント参加や書類準備に加え、スペイン語クラスなどもあり、徐々に学生に戻っていく準備のような期間でした。(後述のとおり、決して楽ではありませんでしたが笑)

コースでは、パブリックスピーキングを実践的に学ぶことができ、「講義→ワークショップ」のサイクルを繰り返してスピーチの質を高めることを通して、ソフトスキルを鍛える内容です。コースの目的は、その後のIESE MBAにおける活動全般(チーム活動やビジネスプレゼンテーション、就職面接など)に、ここで身につけたソフトスキルを活かせるようにすることです。個人的には、これまでスピーチを体系的に学んだことも英語スピーチの経験もほぼなかったこともあり、苦労しながらも非常に収穫の多い授業となりました。

 

コース全体の流れ

前述のとおり、コースは「講義」と「ワークショップ」の二つの形式が軸となっていましたが、「講義」も大別して二つに分かれており、スピーチにおける「言語」と「非言語」に関する講義が交互に設定されていました。「言語」の面では「Logos」「Ethos」「Storytelling」「Pathos」の4要素に分け、聴衆にアクションを促すことのできるスピーチとは何かを学び、「非言語」の面でも上記の4要素を最大限伝えるために必要なスピーカーとしての振る舞いを学びました。具体的なコースの流れの例を挙げると、Logosの講義でデータやファクトを織り交ぜて論理的に聴衆を説得するスピーチの作り方を学び、ワークショップにおいてLogosスピーチを披露します。次に、間の取り方や立ち方などを講義で学び、前回のワークショップで披露したLogosスピーチにこの非言語要素も取り入れて再度実践する、というような流れでした。

ワークショップは、パブリックスピーキングのプロであるトレーナーのもと、9名程度のチームメンバーと一緒に行います。一人一人がインクラススピーチを披露し、その他メンバーがフィードバックするのですが、内容だけでなく、声のトーンや表情、自身では気付けない小さな癖などについても指摘してもらうことができ、さらには他メンバーのスピーチを聴くことも自身のスピーチにない要素を学ぶ良い機会になりました。ここで言うチームメンバーは、その後の授業におけるケース準備やチーム課題に取り組む仲間なので、このワークショップもチームビルディングをする良い機会になっていました。時にスピーチは非常にパーソナルな内容を含むこともあるため、その内容を共有することで距離感を縮め、相互理解を深めることにも繋がりましたし、忌憚のないフィードバックをし合うことで、言いたいことを言い合える間柄になっていくことができました。

 

全体を振り返って(ベストスピーチに挑戦!)

正直なところ、当初「9月はCommunicationしかないからそこまで大変じゃないかな」と思って油断していたのですが、想定以上に負荷が大きかったです。講義で習う4要素それぞれにインクラススピーチとビデオスピーチを一つずつ用意する必要があり、1ヶ月間に計8つの英語スピーチを考え、練習し、披露することになります。労力や時間という意味で負荷がかかるだけでなく、私の場合は、他メンバーと比べてスピーチが上手くいかなかった時に落ち込んでしまうなど、精神的な負荷も相応にかかるコースでした。

コース序盤で上記の悩みを抱えていたものの、担当トレーナーから「他メンバーと自分を比較してしまって苦しいと思うが、比べる必要はない。このコースで重要なのはスピーチの質が高いかどうかではなく、コース期間中にどれだけ成長できたかだ」と言われ、そこからは気持ちが楽になりました。周囲と比べることをやめ、過去の自分と比べて成長しているかどうかを基準にすることで、コース後半はポジティブな気持ちで授業に参加できました。このマインドはケースメソッドの授業が本格的に始まった今も役に立っています。

 

本当に学びの多かったコースですが、個人的に最も大きな収穫になったのは、コースの最後に開催されたベストスピーチにスピーカーとして登壇したことです。ベストスピーチには2セクション(130名程度)が合同で参加し、その中から選ばれた代表8名がスピーチをする場となっていました。各セクションに7つチームがあるのですが、各チームで1人を代表として推薦し、その後はトレーナーが最終的な8名を選定する、という流れで決まりました。当初チーム代表に選ばれたのは別メンバーだったのですが、彼女から「私は既にパブリックスピーキングの経験は豊富だから、やりたい人いれば譲るよ」とグループチャットにメッセージが入ったので、どこか早い段階でコンフォートゾーンを抜け出す経験をしたいと思っていた私は思い切って立候補しました。(「私をチーム代表にして欲しい」という返信文章を書いてから、緊張してしばらく送信ボタンを押せなかった数分間を強く覚えています。笑)

トレーナーの後押しもあって運良く8名のうちの1人に選ばれ、数日後にスピーチをすることが決まりました。他メンバーからもらったチャンスに応えたいという想いもあり、代表に相応しいスピーチにするべく何十回も3分のスピーチを練習しました。スピーチの内容はパーソナルな体験(高校時代に引っ込み思案な性格だったが、一歩踏み出して行動することで世界が変わった)をベースにしたもので、入学直後のMBA同級生にも響くメッセージを上手く入れることもでき、入念な練習の甲斐あってこれまでで最高のスピーチを披露することができました。

ベストスピーチの経験は失いかけていた自信を取り戻すことだけでなく、想定外の副次的なメリットももたらしてくれました。スピーチが終わって数日後にキャンパスを歩いていると、何名かの同級生から「スピーチを見てから話したいと思って探していたよ!」と声をかけてもらうことがあり、その他にもLinkedIn経由でスピーチに対する感想を受け取りました。自分のスピーチが他者に良い影響を与えられたことが素直に嬉しかっただけでなく、「率直に感想を言ってくれる同級生がたくさんいる」ということが分かり、IESEでのコミュニケーションにおける精神的な土台ができたことが非常に大きな収穫でした。

 

振り返ってみると、この経験から既に1ヶ月半以上経過しており、ケースに忙殺される日々のなかで当時取り戻していた自信やポジティブな気持ちを忘れかけていました。今後もMBA生活中に何度も壁にぶつかることになると思いますが、この経験から来る学びを忘れずに2年間過ごしていきたいと思います。

 

 

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TOYONAGA KATSUYUKI